OEM量産前の仕様凍結とは|変更を止める日を決めて納期遅延を防ぐ
中国でOEM商品を開発すると、試作品を見てから「高さを少し変えたい」「色をもう少し濃くしたい」「この部品を別のものにしたい」という修正が発生します。商品を良くするために必要な作業ですが、変更を量産直前まで続けると納期と品質の両方に影響します。
そこで実務上おすすめしたいのが、量産前に「仕様凍結日」を設定する方法です。これは、その日までに図面、材料、色、部品、ロゴ、梱包などを最終確定し、それ以降は原則として変更しないという管理方法です。
例えば店舗什器100台を製造する場合、最終試作を確認した時点で、製品寸法、スチールの材質と板厚、塗装色、溶接方法、アジャスター、ロゴ位置、梱包方法を一つの仕様書にまとめます。図面には版番号と日付を付け、「REV.3を量産仕様とする」と工場側と確認します。
ここで重要なのは、WeChatやメールに変更履歴が残っているだけでは十分ではないという点です。「先週20mm小さくすると言った」「その後元に戻した」というやり取りが何度も続けば、営業担当者、生産担当者、外注工場の間で違う資料を見てしまう可能性があります。
仕様凍結時には、最終図面、BOMや主要材料情報、色見本、承認サンプル、梱包仕様を一つのセットとして管理します。そして工場へ「この資料より古い版は使用しない」と明確に伝えます。
仕様凍結後にどうしても変更する必要が出た場合は、単にチャットで変更を依頼せず、工場から価格と納期への影響を確認します。すでに材料を購入していれば追加費用が発生する可能性があります。加工開始後なら作り直しになる場合もあります。
量産開始後は、最初の数台が完成した段階で仕様書との照合を行うと安心です。100台すべて完成してから寸法違いを発見するより、最初の段階で修正した方が損失を小さくできます。
また梱包仕様も量産仕様の一部です。商品そのものを承認していても、梱包サイズが想定より大きくなればコンテナ積載数や物流原価が変わります。箱寸法、梱包数、保護材なども凍結対象にします。
OEMでは「変更できること」が中国工場の大きな利点ですが、量産に入った後まで自由に変更できるわけではありません。試作段階では積極的に改善し、量産前には明確に仕様を止める。この切り替えを行うことで、品質、価格、納期を管理しやすくなります。