貿易コンサルティング

中国工場の見積を受け取った後に何を見るか―発注判断を支援する貿易相談

中国工場から見積を取得しても、単価だけでは発注判断はできません。貿易条件、数量、梱包、納期、支払条件、検品、物流、日本到着原価などを確認し、見積に不足する条件を整理することが重要です。既に工場と商談中のお客様向けに確認方法を説明します。

「中国工場から見積書は届いたが、この条件で発注してよいか分からない」という段階から、HONG KONG JCBO LIMITEDへご相談いただくことができます。中国貿易では工場を探すところから依頼する方法だけでなく、お客様自身が見つけた工場や既存取引先との案件について、条件整理や実務確認を支援することも重要な業務です。

■ 最初に単価以外の条件を見る

例えば見積書に「USD 120/PCS」とだけ記載されていても、それだけでは日本到着原価を判断できません。EXWなのかFOBなのか、FOBならどの港なのか、梱包費を含むのか、金型費やサンプル費は別なのかを確認します。

Incotermsを使う場合には条件名だけではなく指定場所まで確認します。「FOB China」ではなく「FOB Shanghai」のように具体化します。またコンテナ貨物などでは、実際の引渡方法に応じて物流会社と適切な条件を確認することが重要です。

■ 数量と仕様が見積条件と一致しているか

工場へ最初に問い合わせた仕様と、最終見積の仕様が同じとは限りません。価格交渉の途中で材料、板厚、部品、梱包などが変更されている場合があります。「価格が下がった」という結果だけを見るのではなく、何が変更された結果なのかを確認します。

数量についても、サンプル価格、100個価格、500個価格では条件が異なります。将来的に数量を増やす予定がある場合には、数量別の価格を取得しておくと事業計画を立てやすくなります。

■ 納期の起算点を確認する

「納期30日」という回答についても、何日から30日なのかを確認します。前金入金日、図面承認日、サンプル承認日など、工場によって生産開始条件が異なります。また30日後が工場完成日であれば、そこから検品、梱包、中国国内物流、輸出、国際輸送、日本通関、国内配送が必要です。

■ 支払いと品質確認の順番を整理する

前金と残金の支払条件が提示されている場合、残金をいつ支払うのか確認します。量産完了後、検品前、検品合格後などでは意味が異なります。工場との取引実績や商品の性質を踏まえ、検品と支払いの順番を整理します。

■ 日本到着原価まで考える

工場価格に加えて、中国国内輸送、国際運賃、保険、関税、日本側物流などを確認します。関税については商品分類によって異なるため、必要に応じて通関業者等へ商品資料を提示して確認します。輸入時に他法令上の手続が関係する商品なら、発注前にその確認も必要です。

当社の貿易コンサルティングでは、「この工場は良い・悪い」と単純に判定するのではなく、現在の資料から何が確認でき、何が不足しているかを整理します。その上で工場、フォワーダー、通関業者など、それぞれに何を質問すべきかを明確にします。

すでに中国工場から見積を受け取っている場合には、見積書、商品写真、仕様、希望数量、納期、日本の納品場所などをご用意ください。発注する前に条件を一度整理することで、価格だけでは見えない物流、品質、納期上の課題を確認しやすくなります。