貿易コンサルティング

中国工場とのトラブルを感情論にしない|発注記録から解決策を整理する実務相談

納期遅延、仕様違い、不良品、数量不足など中国工場とのトラブルが起きた際は、まず発注条件と実際の状態を分けて整理することが重要です。注文書、仕様書、写真、チャット記録などから事実関係を確認し、現実的な対応方法を検討します。

中国工場との取引で問題が発生すると、発注者側は「約束と違う」、工場側は「そのような指示は受けていない」と主張し、話し合いが進まなくなることがあります。HONG KONG JCBO LIMITEDでは、このような貿易トラブルについて、まず感情的な交渉から離れ、発注時に何を合意し、実際に何が起きたのかを整理することから始めます。

典型的な問題には、納期遅延、寸法違い、色違い、材料違い、数量不足、破損、不良、梱包不良などがあります。しかし「品質が悪い」と工場へ伝えるだけでは具体的な解決につながりにくいため、問題を項目ごとに分けます。

最初に確認する資料はPurchase Order、Invoice、見積書、図面、仕様書、承認サンプル、検品報告などです。メールやチャットで仕様変更を行っている場合には、その記録も確認します。例えば当初図面では幅500mmだったものを途中で550mmへ変更している場合、工場がどの時点で変更を確認したのかを調べます。

次に、完成した商品の状態を記録します。写真や動画だけでは寸法が分からない場合には、メジャーなどと一緒に撮影します。不良数量についても「たくさん不良がある」ではなく、100個中何個を確認し、どの種類の問題が何個あったのかを整理します。

発注条件と現物の差が明確になったら、現実的な対応方法を検討します。中国国内で修正できるなら出荷前に修正する、部品交換で対応できるなら予備部品を準備する、重大な仕様違いなら再製造を協議するなど、商品と納期によって対応は異なります。

すでに日本へ到着している場合には、中国へ商品を返送することが現実的かも考える必要があります。大型家具などでは返品輸送費が高額になることがあるため、日本で修理可能か、交換部品を中国から送れるかなども含めて検討します。

納期遅延の場合にも、単に「早くしてください」と繰り返すのではなく、現在どの工程にあるのかを確認します。材料待ちなのか、加工中なのか、完成して検品待ちなのかによって取るべき対応が異なります。工場から新しい完成予定日を確認し、物流会社や日本側納品先の予定も調整します。

重要なのは、トラブル対応と再発防止を分けて考えることです。今回の商品をどう処理するかを決めた後、次回発注では仕様書を改善する、承認サンプルを残す、途中検品を追加するなど、同じ問題が発生しにくい仕組みを作ります。

もちろん、契約上の法的責任や損害賠償など専門的な法律判断が必要な案件については、弁護士等への相談が必要です。当社の役割は、貿易実務の観点から取引記録と現状を整理し、工場との実務的な交渉や次の対応を考えることです。

現在トラブルが進行中の場合には、工場とのやり取りを最初からすべて説明する必要はありません。まず注文内容、問題となっている商品、数量、現在の状態、重要な連絡記録などをご提示いただき、何が事実として確認できるのかを整理するところから始めます。