品質管理・検品

日本到着後に傷が見つかったとき原因はどこにある?製造・梱包・輸送を分けて調べる方法

輸入商品に傷や破損が見つかった場合、必ずしも工場の製造不良とは限りません。製造時の傷、梱包不足、積込時の接触、国際輸送中の荷動きなど原因を切り分ける必要があります。不良発生時の証拠整理と再発防止の進め方を説明します。

中国から輸入した商品を日本で開梱したところ、傷、へこみ、割れなどが見つかることがあります。このときすぐに「中国工場の品質が悪かった」と判断すると、本当の原因を見落とす可能性があります。HONG KONG JCBO LIMITEDでは、不良が発生した場合に製造、検品、梱包、積込、輸送、荷卸しという工程を分けて原因を整理することを重視しています。

■ 最初に商品の状態を記録する

破損を発見したら、できるだけ商品の移動や廃棄を行う前に写真を撮ります。商品全体、破損箇所の拡大、外箱、緩衝材、箱番号などを記録します。同じ種類の破損が複数個ある場合には、数量も整理します。

例えば金属ラック100台のうち8台に同じ位置の擦り傷があるなら、製造工程や梱包方法に共通原因がある可能性があります。一方、特定の一箱だけ外箱が大きく潰れて商品が変形している場合には、輸送・荷役時の影響も考えられます。

■ 出荷前写真と比較する

中国で出荷前検品を行っている場合には、その写真と日本到着時の状態を比較します。出荷前には傷がなく、日本到着時に外箱と商品双方が破損していれば、梱包または輸送工程を確認する材料になります。

逆に出荷前写真ですでに同じ傷が確認できるなら、製造・検品段階の問題として工場と協議する必要があります。このため検品写真は商品が無事だったことを確認するだけでなく、問題発生時の記録としても役立ちます。

■ 梱包設計を確認する

工場内では問題のない商品でも、数千キロを移動する国際輸送では振動、積替え、荷役などを受けます。家具や什器では角の保護、商品同士の接触防止、箱内部の固定などが重要です。

特に塗装された金属部品を直接重ねる、ガラスと金属部品を十分に分離しない、箱内部に空間が多く商品が動くといった梱包では、輸送中に傷や破損が発生する可能性があります。

■ 責任追及より先に原因を切り分ける

トラブル発生時には工場、物流会社、検品会社など関係者へ状況を共有します。その際、「誰が悪いか」を最初に決めるのではなく、いつ商品状態が変化した可能性があるかを資料から確認します。

必要な記録として、発注仕様、出荷前検品写真、梱包写真、積込写真、日本到着時写真、破損数量などがあります。貨物事故が疑われる場合には、物流会社や保険会社等へ速やかに連絡し、必要な手続や保存すべき証拠を確認します。

■ 次回出荷では原因に合わせて改善する

製造傷なら工程や検品方法を改善し、梱包原因なら緩衝材や保護方法を変更します。輸送中の荷動きが原因なら、積載や固定方法を見直します。原因によって再発防止策は異なります。

当社では中国工場との品質問題について、不良写真や発注資料を確認し、工場へ伝える内容を整理する支援を行っています。重要なのは、不良を単に返品問題として終わらせず、どの工程で発生した可能性があるかを確認し、次回製造・輸送へ改善内容を反映することです。