初回量産こそ途中確認が重要―完成後の検品だけに頼らない品質管理
中国工場の品質管理は、商品がすべて完成した後の出荷前検品だけではありません。新規工場や初回OEMでは、材料確認、量産初期確認、完成品検品を段階的に行うことで、大量生産後の手戻りを減らせます。実際の確認ポイントを説明します。
中国工場へ初めて量産を依頼するとき、「完成したら検品してください」という進め方だけでは十分でない場合があります。HONG KONG JCBO LIMITEDでは、特に新規工場やオーダー製品について、完成後だけではなく製造途中にも重要な確認点を置くことをおすすめしています。
■ 最初に検品できる基準を作る
検品を行うには、まず合格基準が必要です。「きれいに作る」「サンプルと同じ」「傷がない」といった表現だけでは、発注者、工場、検品担当者で判断が異なる可能性があります。
寸法なら図面値と必要な許容範囲、色なら色番号や承認サンプル、機能なら確認方法を決めます。家具や店舗什器なら、傷、塗装、溶接、ガタつき、穴位置、部品、組立状態など、商品ごとに重要な項目を整理します。
■ 材料と量産初期を確認する
試作品が良くても、量産で材料や部品が変われば同じ品質になりません。量産開始時に主要材料、部品、色、表面処理などが承認内容と一致しているかを確認することが重要です。
例えば店舗ラック500台を製造する場合、500台完成後に穴位置の間違いが分かれば全数修正になります。しかし最初の5台や10台の段階で重要寸法を確認できれば、その後の製造へ修正を反映できます。特に初回商品では、この途中確認が大きな意味を持ちます。
■ 出荷前検品では商品だけでなく梱包も見る
量産完了後は、数量、外観、寸法、機能、付属品などを確認します。しかし輸入商品では梱包も品質の一部です。工場内で正常な商品でも、輸送中に傷や破損が発生すれば日本では不良品になります。
家具なら角部分の保護、ガラスなら緩衝材、金属商品なら擦れや湿気への対策など、商品の性質に合わせて確認します。部品が別箱になっている場合には、数量や箱番号の管理も必要です。
■ 不良は感覚ではなく記録で工場へ伝える
不良が見つかった場合、「今回の商品は品質が悪い」と伝えるだけでは改善につながりません。100台中、塗装傷4台、穴位置違い2台、部品不足3台というように種類と数量を整理し、写真を付けます。
その上で、工場内で修理するのか、再製作するのか、交換部品を作るのかを相談します。日本へ出荷する前であれば選択できる対応も、日本到着後では費用が大きくなり現実的でなくなる場合があります。
■ 次回発注へ品質情報を残す
検品結果はその案件だけの資料ではありません。不良内容と工場の改善方法を記録し、次回発注時の注意項目へ追加します。継続取引では、こうした記録を積み重ねることで確認ポイントを絞り込めます。
品質管理は工場を疑うために行うものではなく、発注者と工場が同じ完成基準を共有するための仕組みです。当社では商品、数量、工場との取引状況を確認し、サンプル、量産初期、出荷前のどこで何を確認することが効果的かを整理します。