海上便か航空便か迷ったときの輸送設計―納期と物流費を分けて考える
中国から日本への輸送で、海上便と航空便のどちらを使うかを商品価格だけで判断せず、数量、重量、容積、希望納期、欠品による影響から検討します。必要数量だけ航空便で先行し、残りを海上輸送する方法なども含め、案件に合わせた国際物流を組み立てます。
中国から日本へ商品を輸送するとき、「海上便と航空便のどちらがよいですか」という相談があります。一般的には大量貨物は海上輸送、少量・緊急貨物は航空輸送が選択肢になりますが、実際の判断では数量だけでなく、商品の重量、容積、納期、日本側で商品が必要になる時期などを確認する必要があります。
HONG KONG JCBO LIMITEDでは、工場完成後に単純に最安の輸送方法を探すのではなく、製造スケジュールと日本側納期を合わせて物流方法を検討します。
例えば店舗オープンに必要な什器100台を中国で製造しているとします。本来は海上輸送を予定していたものの、工場の生産が一週間遅れた場合、100台すべてを航空輸送すると物流費が大きくなる可能性があります。しかし、開店準備に最初から100台すべて必要とは限りません。
そこで、先に必要な10台だけ航空便で送り、残り90台を海上便で輸送するという方法があります。このような分割輸送では、追加物流費と納期遅延による影響を比較します。部品不足の場合も同様で、商品本体を航空輸送するのではなく、不足部品だけを国際宅配で送る方が合理的な場合があります。
海上輸送についてはLCLとFCLも比較します。少量なら混載便を利用できますが、貨物量が増えるとコンテナ単位で輸送する方が適する場合があります。単純なCBMだけではなく、重量、梱包形状、積載方法、出港地、日本側配送条件まで確認します。
航空輸送では実重量だけでなく容積も費用へ影響するため、軽くても大きな商品では想定より輸送費が高くなることがあります。家具や大型什器を航空便へ切り替える場合は、梱包寸法を取得してから見積を確認する必要があります。
また、輸送時間だけを見て納期を判断しないことも重要です。工場から中国側空港・港への搬入、輸出手続、日本到着後の輸入通関、国内配送などがあります。日本の現場納品日から逆算して、どの工程にどれだけ時間が必要かを確認します。
輸送方法を変更すると、書類や通関手配も変更になる場合があります。特に一つの発注を航空便と海上便へ分ける場合、どの商品をどの便で送るのか、数量、インボイス、パッキングリストを正確に整理します。
商品の価値と物流費のバランスも確認します。単価が低い商品へ高額な航空運賃をかければ採算が合わなくなる一方、重要部品が一個届かないことで設備全体が使用できないのであれば、部品だけ航空輸送する価値があります。
国際物流で大切なのは「最も安い輸送方法」を選ぶことではなく、必要な商品を必要な時期までに、適切な総費用で届けることです。当社では工場の完成状況、貨物情報、日本側納期を確認し、海上便、航空便、国際宅配、分割輸送などを組み合わせた物流方法を検討します。