通関業者へ商品名だけ送ってはいけない|輸入前の商品説明資料の作り方
新しい商品を中国から輸入するとき、通関業者へ「これは輸入できますか」と商品写真だけ送ることがあります。しかし、商品によっては写真と名称だけではHS分類や輸入規制を判断できません。
通関確認で重要なのは、その商品が「何でできていて、何に使い、どのような構造なのか」を説明できることです。例えば「ラック」という名称だけでは、金属製なのか木製なのか、店舗用なのか家庭用なのか、床置きなのか壁に固定するものなのか分かりません。
そこで新商品では簡単な商品説明シートを作ります。商品名、日本語名称、英語名称、商品写真、用途、主要材質、構造、寸法、重量、製造方法、メーカー、中国側HSコード候補などを1枚程度に整理します。必要に応じてカタログや図面を添付します。
複数材料で構成される商品なら、それぞれの材質と役割を記載します。例えば木製天板とスチール脚のテーブルなら、天板と脚の材料、完成品として輸入するのか部品状態なのかを説明します。
税関の品目分類では、HS品目表の構造や分類規則に基づいて判断されます。日本税関によれば、HSは関税率設定だけでなく、貿易統計、原産地規則、貿易管理などにも利用されています。そのため、中国側で使用した番号を単純に転記するのではなく、日本で輸入する貨物の状態に基づいて確認することが重要です。
輸入関係他法令についても商品情報が必要です。成分や材質、用途によって所管法令の確認が必要になる商品があります。特に食品、植物・動物由来品、医薬品・医療機器関連などは、出荷前に所管官庁への確認が必要となる場合があります。
商品説明資料は一度作れば、通関だけでなくフォワーダーへの見積、社内商品管理、工場への仕様確認にも利用できます。商品番号を付け、仕様変更時には版を更新すると管理しやすくなります。
またInvoiceの商品名も、通関業者が内容を理解できる表現にします。「SAMPLE」「PARTS」「ACCESSORIES」だけでは何の商品か判断できません。商業上必要な範囲で具体的な品名を使用します。
輸入通関を早くするために最も効果的なのは、貨物が日本へ到着してから急いで説明することではありません。発注・出荷前に商品情報を整理し、通関業者へ事前に渡しておくことです。新商品ほどこの一手間が、到着後の照会や資料追加による時間ロスを減らします。