中国輸入の輸入消費税―仕入価格だけでは計算できない税金の基本
中国から商品を仕入れる際、「関税がゼロなら税金はかからない」と考えてしまうことがありますが、関税と輸入時の消費税は別のものです。日本の税関は、輸入される物品について原則として関税、内国消費税および地方消費税が課されると案内しています。
2026年9月18日時点で税関が示す消費税・地方消費税の合計税率は、標準税率10%、軽減税率対象品8%です。ただし実際の税額計算では、海外工場の請求書に書かれた商品価格へ単純に10%を掛ければよいとは限りません。関税計算の基礎となる課税価格や、輸入消費税の課税標準について税関の計算方法に従って処理します。
例えば中国工場からFOB条件で商品を購入した場合、インボイス価格だけを見て最終輸入原価を決めるのではなく、国際運賃、保険、関税、輸入消費税、日本側物流費などを含めて資金計画を立てます。輸入量が大きくなると、通関時に必要となる税金もまとまった金額になるため、商品代金と運賃だけを資金として準備していると予定外の資金負担になります。
税関によれば、輸入品に課税される内国消費税については、関税法上の輸入申告に併せて納税申告を行います。一般的な商用輸入で通関業者へ手続を依頼する場合でも、輸入者としてインボイス価格や取引条件など正確な資料を提供する必要があります。
また、輸入時に支払った消費税の会計・税務上の処理は、事業者の課税関係や取引状況によって異なります。輸入許可通知書や納税関係書類は捨てずに保存し、具体的な仕入税額控除や会計処理については税理士等へ確認してください。
原価計算では「商品価格+運賃」だけではなく、関税と輸入消費税を別項目として試算することをおすすめします。特に複数の商品を一つのコンテナで輸入する場合、商品ごとに税番や関税率が異なる可能性があります。どの商品にどの税率が適用されるかを通関業者と事前に整理しておくと、販売価格や利益率をより正確に計算できます。
税務については取引条件や事業者の状況によって判断が変わるため、一般論だけで最終判断しないことが重要です。貿易会社としては、発注前に「商品代」「国際物流」「関税」「輸入消費税」「国内物流」を分けて試算し、必要に応じて通関業者と税理士の双方へ確認することをおすすめします。