金型を中国工場へ無償提供した場合も確認したい関税評価の考え方
中国OEMでは、日本側が金型、部品、材料、設計データなどを用意し、中国工場へ提供して製造してもらうことがあります。このような取引では、中国工場から届いたCommercial](https://www.customs.go.jp/tokyo/zei/jizenkyoji.htm%22,%22source_name%22:%22東京税関%22,%22checked_date%22:%222026-09-18%22},{%22title%22:%22金型を中国工場へ無償提供した場合も確認したい関税評価の考え方%22,%22category%22:%22輸入消費税・貿易関連税務%22,%22summary%22:%22OEMでは商品代だけを見て輸入時の課税価格を判断できない場合があります。金型、材料、設計などを買手側が提供する取引では、関税評価上の扱いを発注前に確認することが重要です。%22,%22content%22:%22中国OEMでは、日本側が金型、部品、材料、設計データなどを用意し、中国工場へ提供して製造してもらうことがあります。このような取引では、中国工場から届いたCommercial) Invoiceの商品価格だけを見て輸入時の課税価格を判断できない場合があるため注意が必要です。
税関では、輸入貨物の価格または数量を課税標準として関税や消費税が課され、この課税標準となる課税価格を決定することを関税評価と説明しています。輸入取引における現実支払価格を基礎としつつ、法令上の加算要素などを考慮して課税価格を決定します。
実務で重要なのは「工場へ実際に振り込んだ金額=必ず課税価格」と単純に考えないことです。OEMでは日本側が無償または値引きして提供した材料、部品、金型、工具、設計等がある場合、その内容によって関税評価上の検討が必要になることがあります。
例えば日本側が金型を購入し、中国工場へ無償で使用させ、工場はその金型費を商品単価へ含めず製品だけを請求する取引を考えます。Commercial Invoice上の商品単価だけを見れば安く見えますが、輸入時の評価について別途確認が必要になる可能性があります。
そのためOEM契約を始める段階で、誰が金型代を負担するのか、金型の所有権は誰にあるのか、工場へ有償・無償のどちらで提供するのか、商品価格に金型費が含まれているのかを整理します。
判断が難しい場合には税関の関税評価に関する事前教示制度があります。税関の案内では、輸入前に関税評価上の取扱いについて原則として文書で照会し、回答を受けることができます。文書回答は一定条件の下で有効期限内の輸入申告審査で尊重されます。
輸入消費税についても、輸入時の課税標準を理解して資金計画へ入れる必要があります。関税が無税の商品でも輸入時の消費税等がなくなるとは限りません。
大型OEM案件では、工場への前金、金型費、残金、国際運賃に加え、日本到着時の関税、輸入消費税、通関・国内物流費まで時系列で資金表を作ります。
なお具体的な関税評価や消費税の会計処理は個々の契約内容によって異なります。特殊な取引では通関業者、税関、税理士などへ確認してください。OEMの原価管理では「工場から請求された商品代」だけではなく、商品を作るために日本側が提供したものまで含めて取引全体を把握することが重要です。