航空便で先行納品、残りを船便へ|納期が厳しい中国輸入の分割輸送
中国工場の生産が予定より遅れ、日本側の開店日や施工日に間に合わない場合、すべての商品を高額な航空便へ切り替える必要があるとは限りません。現場で最初に必要な数量だけ航空輸送し、残りを海上輸送する分割方法があります。
例えば店舗什器100台のうち、開店準備に必要な10台だけを航空便で先行させ、残り90台を船便で送る方法です。商品単価と航空運賃を比較し、遅延による損失と追加物流費のどちらが大きいかを判断します。
分割輸送を行う場合、まず工場へ「何台がいつ完成するか」を確認します。100台すべてが同時に完成する予定なら、先行10台だけ早く作れるか相談します。ただし先行生産によって全体の生産効率が落ち、残り90台がさらに遅れないかも確認します。
次に梱包です。海上輸送用の梱包をそのまま航空便に使用すると、容積重量によって運賃が高くなることがあります。航空輸送では実重量だけでなく容積も運賃計算に影響するため、物流会社へ梱包後寸法を伝えて見積を取ります。
書類も貨物ごとに整理します。先行便と船便で数量が分かれるため、Commercial Invoice、Packing List、AWBまたはB/Lなどの数量が一致するようにします。同じ注文書の商品でも、実際に輸送する貨物単位で書類を管理します。
リチウム電池、液体、粉末、化学品などを含む商品では航空輸送上の制限がある場合があります。海上輸送できる商品だから航空便でも同じように送れるとは限りません。商品仕様を物流会社へ提示し、必要書類や取扱可否を確認します。
国際宅配便を使う場合も同様です。サンプルや交換部品など少量貨物には便利ですが、品名、数量、価格、材質、用途などをInvoiceへ正確に記載します。無償サンプルや交換部品でも、税関申告上の扱いを自己判断せず配送会社や通関担当者へ確認します。
また航空便で日本へ早く到着しても、輸入規制や通関に必要な手続がなくなるわけではありません。商品によって他法令の確認が必要なら事前準備が必要です。
緊急輸送で重要なのは「全部航空便にするか、全部待つか」という二択にしないことです。日本側でいつ何個必要なのかを確認し、必要数量だけを最速で送り、残りを通常物流へ戻すことで、追加費用を抑えながら納期を守れる場合があります。