中国輸入品を倉庫へ入れるか現場直送するか―日本側配送の選び方
中国から商品を輸入するとき、日本の港から納品先までの配送方法は大きく二つに分けられます。通関後そのまま店舗や工事現場へ届ける方法と、一度国内倉庫へ搬入してから納品する方法です。どちらが正しいということではなく、商品の性質と現場条件によって選びます。
現場直送のメリットは、倉庫保管や荷役回数を減らせる可能性があることです。単一納品先で、大型貨物をまとめて受け取れる現場なら効率的です。ただし船の到着や通関日程は完全には固定できません。工事現場が「○月○日の午前中しか受け取れない」という条件なら、通関直後の直送は日程リスクが高くなります。
一方、一度倉庫へ入れれば、輸入日程と現場納品日を切り離せます。倉庫で外装確認、数量確認、店舗別仕分けを行い、指定日に必要な商品だけ配送することもできます。複数店舗へ納品する案件では特に有効です。ただし入庫料、保管料、出庫料、再配送費などが発生するため、事前に見積を取ります。
家具や店舗什器では、コンテナからのデバンニング方法も確認します。商品がパレット積みなのか、カートンを手作業で降ろすのか、重量物があるのかによって必要な設備と人員が変わります。40フィートコンテナいっぱいの什器を短時間で降ろすには、十分な作業スペースも必要です。
現場配送では「車上渡し」「軒先渡し」「店内搬入」「設置」など作業範囲を明確にします。配送会社が店舗内まで運ぶと思っていたところ、実際にはトラックから降ろすまでだったという認識違いを避けます。階段作業、エレベーター使用、時間指定、養生、組立、梱包材回収などは別作業になる場合があります。
また輸入品の箱には、中国工場で納品先や設置場所を表示しておくと効率的です。「店舗A・1階・棚01・1/2」のようにラベルを付ければ、倉庫や現場で箱を開けなくても仕分けできます。
破損が見つかった場合の記録も重要です。倉庫入庫時や現場受取時に外箱が大きく破損していれば写真を撮り、どの段階で発見したかを記録します。商品を開梱した後も、不良なのか輸送中破損なのか判断できる資料を残します。
店舗開業やホテル改装など日付が固定された案件では、余裕を持って日本へ到着させ、国内倉庫をバッファーとして利用する方が安全な場合があります。逆に納期に余裕があり単一納品先なら直送が合理的な場合もあります。
国際物流の見積を取る段階で、最終納品方法まで物流会社へ伝えてください。中国の港から日本の港までではなく、「最終的に誰が、どこで、どの状態で受け取るか」まで設計することが輸入物流の完成形です。