香港・海外進出

香港法人を作る前に整理したい「商品・契約・資金」の3つの流れ

香港を活用した海外事業では、法人設立そのものより、商品がどこからどこへ動くのか、誰が誰と契約するのか、代金をどの会社が受け取るのかを先に整理することが重要です。中国仕入れや海外販売を想定し、香港拠点を実際の事業へどう位置付けるかを検討する支援内容を説明します。

海外事業を検討しているお客様から、「香港に会社を作れば中国との取引がしやすくなりますか」というご相談を受けることがあります。しかしHONG KONG JCBO LIMITEDでは、最初から香港法人の設立を前提に考えるのではなく、まず事業の実際の流れを整理することを重視しています。

確認するのは、大きく分けて「商品」「契約」「資金」の三つです。

商品については、どこで製造し、どこから輸出し、どの国へ輸入し、最終的にどこへ納品するのかを確認します。例えば中国工場で製造した商品を直接日本へ輸送するのであれば、物理的には商品が香港を経由しない商流も考えられます。

次に契約です。中国工場と誰が売買契約を結び、日本の顧客へ誰が販売するのかを整理します。日本法人、中国企業、香港法人など複数会社が関係する場合、Commercial Invoiceを誰が発行し、輸出者・輸入者が誰になるのかを確認します。

三つ目が資金です。日本の顧客からどの会社が代金を受け取り、その資金をどの会社から中国工場へ支払うのかを整理します。契約の流れと送金の流れに不自然な違いがないようにすることが重要です。

この三つを図にすると、香港法人が必要なのか、必要なら何を担当する会社なのかが見えやすくなります。単に「海外法人を持つと国際的に見える」という理由ではなく、実際の取引上の役割があるかを検討します。

香港で会社を設立する場合については、香港Companies Registryが会社設立手続を案内しており、現地会社の設立申請とBusiness Registrationについてワンストップの仕組みがあります。一方、香港Inland Revenue DepartmentはBusiness Registrationについて、事業活動そのものを規制するライセンスではないと明記しています。したがって会社やBusiness Registrationを取得しただけで、あらゆる業種を無条件に営業できるという意味ではありません。実際の事業内容によって必要な許認可等を確認する必要があります。

また会社設立後には会計、税務、銀行、会社維持など継続的な実務があります。設立の簡単さだけで判断せず、その会社を毎年どのように運営するのかまで考える必要があります。

HONG KONG JCBO LIMITEDの海外進出相談では、会社設立手続そのものを売ることを目的とせず、お客様が計画している事業の商流を整理し、香港拠点を利用する意味があるかを貿易実務の視点から検討します。税務や法律、会社制度、銀行など専門判断が必要な事項は、基準日現在の制度を確認し、必要に応じて現地専門家へ確認することが前提です。

ご相談時には、予定している商品・サービス、中国などの仕入先、販売予定国、顧客、年間の想定取引、決済通貨などをお知らせください。「香港会社を作るか」から考えるのではなく、「どのような国際事業を作るのか」から順番に整理していきます。