2026年の中国対日輸出で注意したい「両用品目」確認―一般商材でも用途確認を忘れない
2026年に中国から日本へ特殊な材料、設備、電子部品などを調達する企業が特に確認しておきたいのが、中国側の両用品目輸出管理です。ここでいう両用品目とは、民生用途と軍事用途の双方に利用可能な物品・技術等を含む輸出管理上のカテゴリーです。一般的な家具や通常の店舗什器をすべて特別扱いする必要はありませんが、特殊な材料や機器を扱う場合には発注前の確認が重要です。
中国商務部は2026年1月6日、公告2026年第1号を公表し、日本向けの両用品目について、軍事ユーザー、軍事用途、および日本の軍事力向上に資するその他の最終需要者・用途への輸出を禁止するとしました。この措置は公表日から実施されています。
また中国商務部と海関総署は、2026年度の「両用品目及び技術輸出入許可証管理目録」を公表し、2026年1月1日から施行しています。したがって過去に中国から問題なく購入できた商品でも、特殊品については現在の管理リストと輸出条件を中国側で確認することが必要です。
実務では、まず中国工場へ「輸出できますか」とだけ聞くのではなく、正式な商品名、型番、主要仕様、材質・成分、中国側HSコード、用途を整理します。そして工場または中国側輸出者に、両用品目管理の対象となる可能性があるか確認してもらいます。必要であればフォワーダーや輸出管理に詳しい専門家にも相談します。
対象品目の場合には、最終需要者や最終用途に関する情報が重要になります。そのため日本側購入者も、商品を誰がどのような目的で使用するのか説明できる状態にしておく必要があります。商社が途中に入る取引では、最終需要者が分からないまま中国工場へ発注することを避けます。
2026年には日本の特定企業・機関を対象とした中国側の輸出管理上の措置も公表されています。このため、両用品目に該当する可能性のある取引では、品目だけでなく最終需要者に関する最新情報も確認する必要があります。
重要なのは、この制度を一般的な中国輸入全体へ過度に拡大して考えないことです。通常の衣料品、一般家具、一般的な生活用品などの取引と、輸出管理対象となり得る特殊品は分けて判断します。不明な場合は商品仕様を基に中国側で確認します。
最も避けたいのは、量産完了後に輸出許可や用途確認の問題が判明することです。特殊な金属、材料、電子機器、精密設備等を新規調達する場合には、見積段階で輸出可否を確認し、契約には必要な許可が取得できない場合の扱いも検討します。
中国の輸出管理制度は変更される可能性があります。過去の経験だけで判断せず、発注時と出荷時に中国商務部等の最新公表情報を確認することが、安全な取引につながります。