少量OEMから量産へ進むときの中国工場との条件整理―MOQだけで判断しない方法
新商品を最初から大量生産せず、試作や少量生産から市場反応を確認したい企業向けに、中国工場とのMOQ、試作費、材料調達、単価、追加発注条件を整理します。初回数量だけで工場を選ばず、少量生産から継続量産へ移行できる取引条件を作るためのOEM支援です。
新しい商品を中国でOEM生産する際、最初から数千個を発注できる案件ばかりではありません。新ブランドの商品、店舗用什器、新しい建築部材などでは、まず試作品を作り、その後10個、50個、100個と少量で導入し、市場や現場の反応を確認してから数量を増やしたいというケースがあります。
このとき問題になるのがMOQ、つまり最低発注数量です。中国工場から「MOQ500個」と回答されると、500個未満では絶対に製造できないように見えます。しかし実際には、なぜその数量が必要なのかを確認することが重要です。
HONG KONG JCBO LIMITEDでは、単にMOQを値下げ交渉するのではなく、工場側の製造条件を確認しながら少量OEMの可能性を検討します。
MOQが設定される理由は商品によって異なります。専用材料を仕入れるための最低ロット、塗装色を変更するための段取り、印刷やパッケージの最低数量、金型の準備などが関係する場合があります。製品本体は50個でも作れる一方、専用箱だけ1000枚からということもあります。
そこで、まず何が数量制限の原因なのかを確認します。例えば既存材料や工場標準色を使用すれば少量対応できる、専用パッケージを無地箱へ変更すれば数量を減らせる、初回だけ単価を上げれば少量生産できる、といった選択肢が出る場合があります。
ただし、少量生産では一個当たりの価格が高くなることがあります。材料調達、設備設定、治具、検品、梱包などの固定的な作業を少ない数量で負担するためです。そのため、100個の単価だけを見るのではなく、100個、500個、1000個など複数数量で見積を取得すると、数量増加による価格変化が分かりやすくなります。
試作品と少量量産品を区別することも重要です。手作業で一台だけ作った試作品が良好でも、量産工程へ移ると製造方法が変わる場合があります。少量の初回量産では、試作品との一致を確認し、今後数量を増やすための基準を作ります。
また、追加発注時の条件も初回から確認します。初回に作成した金型や治具を誰が管理するのか、再発注時に同じ材料を使用できるか、色や部品が廃番になった場合はどうするかなどです。継続販売する商品では、二回目以降も同じ仕様で生産できる体制が重要になります。
物流面では、少量生産だからこそ輸送費の比率が高くなる場合があります。少量貨物をLCLで送るのか、他の商品とまとめるのか、サンプルだけ航空便にするのかを検討し、商品単価だけではなく日本到着までの原価で判断します。
少量OEMでは「MOQが低い工場が良い工場」とは限りません。試作から少量量産、そして継続発注へ進むことを考え、工場の製造能力、品質、価格、材料、追加発注条件を総合的に確認することが重要です。当社では、初回数量が少ない案件についても、工場へ相談するための条件整理から支援します。