OEM・オーダー製造

小ロットOEMはどこまで対応できる?中国工場へ少量オーダーを相談する方法

中国OEMでは数量が少ないほど製造できないとは限りませんが、材料調達、加工、金型、印刷、梱包などの条件によって最低発注数量が決まります。1個・数個の特注品から数十・数百個の量産まで、小ロット案件を工場へ相談するときの考え方を説明します。

中国でOEMやオーダー製造を検討するお客様から、「数量が少ないのですが製作できますか」という相談を受けることがあります。中国工場は大量生産だけを扱うイメージがありますが、製品や加工方法によっては1個、数個、数十個から対応できる工場もあります。ただし少量生産では、量産品とは異なる価格構造を理解する必要があります。

■ MOQが決まる理由を確認する

工場が提示するMOQ、つまり最低発注数量には理由があります。材料の最低購入量、機械の段取り、塗装、印刷、金型、外注加工、専用梱包など、製造工程によって一定数量以下では採算が合わない場合があります。

そのため「MOQ100個を10個にしてください」と価格交渉するだけではなく、何がMOQを決めているのかを工場へ確認します。既存在庫の材料を使用する、標準色から選ぶ、既存部品を利用するなど、仕様を調整することで少量対応できる場合があります。

■ 1個製作と100個量産では単価の意味が違う

オーダー家具のように職人が個別製作できる商品では1個から対応できても、1個当たりの価格は高くなります。一方、金型を必要とする樹脂製品などでは、1個だけ作るためにも初期費用が必要になることがあります。

見積では商品単価だけでなく、設計費、サンプル費、金型・治具費、印刷版代、専用梱包などの初期費用を分けて確認します。将来量産する予定がある場合には、試作10個、量産100個、500個と数量別に見積を取得すると事業計画を立てやすくなります。

■ 小ロットだからこそ既製部品を活用する

少量OEMでは、すべてを新規設計するより、中国工場がすでに使用している部品や材料を活用した方が現実的な場合があります。例えば店舗什器なら、標準的な金属パイプ、キャスター、アジャスターなどを使用し、寸法や色だけを変更する方法です。

完全オリジナルにこだわる部分と、既製仕様を使用できる部分を分けることで、初期費用や製造期間を抑えられる可能性があります。

■ サンプルと少量量産を分けて考える

最初から100個発注することに不安がある場合、まず1個または数個の試作を行い、確認後に量産する方法があります。ただし試作価格と量産単価は異なるため、試作発注前に量産時のおおよその価格条件も確認しておきます。

また試作品を修正した場合には、最終仕様を図面や資料へ反映します。試作品だけを工場へ置いて「これと同じ」と指示するより、量産条件を文書化した方が認識違いを防ぎやすくなります。

■ 国際物流費も小ロット原価へ影響する

少量の商品では、製造費より国際輸送費の割合が大きくなることがあります。サンプルなら国際宅配、数箱なら航空貨物や海上混載、数量が増えればコンテナ輸送など、貨物量に応じて方法を検討します。

当社では、数量が少ないという理由だけで案件を判断するのではなく、商品構造、製造方法、将来数量、予算を確認して中国工場へ相談します。参考写真や図面と希望数量をお知らせいただければ、少量製造が可能か、どの仕様を調整すれば実現しやすいかを工場と確認するところから進めます。