中国からの海上輸送―LCLとFCL、コンテナ手配で確認する実務項目
中国から家具、建築資材、店舗什器、機械部品などを輸入する場合、数量が増えると海上輸送が中心になります。実務で最初に判断するのは、混載貨物のLCLにするか、コンテナ単位のFCLにするかです。少量ならLCL、大量ならFCLという基本的な考え方はありますが、容積だけで決めると必ずしも最適になりません。
見積を依頼するときは、商品の数量だけでなく、梱包後のカートン数、各梱包の縦・横・高さ、総容積、総重量、集荷場所、出発港、到着港、希望納期を物流会社へ伝えます。工場から「約10CBM」とだけ聞いて手配すると、出荷直前に実測値が増え、運賃が変わることがあります。量産完成前でも、予定梱包サイズを工場から取得して概算を出しておくことが重要です。
LCLでは他社貨物と一緒にコンテナへ積載するため、集荷、CFSでの作業、仕分けなどが発生します。大型家具、石材、ガラス、長尺品などは貨物特性を事前に伝え、混載可能か、追加梱包が必要かを確認します。単純な海上運賃だけでなく、中国側ローカル費用、日本側CFS関連費用、通関費、配送費などを含めて比較してください。
FCLでは20フィート、40フィートなどのコンテナを利用しますが、コンテナの理論上の容量いっぱいまで商品を積めるとは限りません。カートン寸法、重量配分、パレット使用、積み方によって実際の積載数量は変わります。家具などでは梱包設計を少し変更するだけで積載数が増え、1個当たり物流費が下がる場合があります。商品設計と物流設計を別々に考えないことがポイントです。
また、船の出港日だけを見て納期を計算しないでください。工場から港までの移動、輸出通関、搬入締切、船積み、海上輸送、日本到着後の荷卸し、輸入通関、配送まで時間が必要です。船のスケジュール変更や港湾事情もあるため、店舗開業日や工事日など絶対納期がある案件では余裕を持たせます。
出荷前にはB/L記載情報、荷送人、荷受人、品名、数量、重量なども確認します。書類と実貨物の情報が一致していないと通関時の確認に時間がかかる可能性があります。
海上輸送は「船賃を取る作業」ではなく、工場出荷から日本の納品先まで一つの工程として設計する仕事です。特に大型商材では、製造開始前から物流会社に梱包寸法と予定数量を共有しておくことで、完成後に「このサイズでは予定したコンテナに入らない」という失敗を防ぎやすくなります。