中国輸入でよくある失敗―「安く買えたのに利益が出ない」を防ぐ7つの確認
中国輸入の相談で多いのは、「商品自体は安く買えたのに、最終的には高くなった」というケースです。原因は一つではありません。商品価格だけを比較し、輸送、税金、検品、不良、国内配送まで含めた着地原価を計算していないことが大きな理由です。
第一の失敗は仕様不足です。写真だけを送って製造を依頼し、完成後に色、寸法、材質が想定と違うことが判明します。工場が勝手に変更したように見えても、発注書に仕様が書かれていなければ責任範囲の確認が難しくなります。量産前に仕様書と承認サンプルを作ることが基本です。
第二は最安値だけで工場を選ぶことです。同じ写真から見積を取っても、各社が異なる材料や構造を想定している可能性があります。価格差が品質差なのか、単純な利益率の差なのかを確認せず発注すると、後で追加費用が発生することがあります。
第三は物流費の見落としです。大型家具や店舗什器では商品単価より容積が問題になることがあります。完成品梱包で予想以上のCBMになり、海上運賃や日本国内配送費が増えることがあります。発注前に梱包寸法を確認します。
第四は納期の考え方です。「工場の生産期間30日」を「30日後に日本へ届く」と誤解すると予定が崩れます。生産後には検品、中国国内輸送、輸出通関、船積み、国際輸送、日本通関、国内配送があります。春節や国慶節前後ではさらに余裕が必要です。
第五はHSコード・関税・規制の確認不足です。商品完成後に日本側で必要な許可・届出等が分かると、予定通り輸入できない場合があります。新商品は発注前に通関業者へ商品資料を渡します。
第六は検品不足です。「長く付き合っている工場だから大丈夫」と検品を省略すると、担当者、材料会社、生産ラインの変更などで品質が変わっていることがあります。継続商品でも基準を明文化しておく必要があります。
第七は支払管理です。全額を支払った後で問題が見つかると交渉力が低下することがあります。また口座変更メールなどへの確認不足も危険です。
貿易トラブルを完全になくすことはできません。しかし多くの問題は「発注前」「量産前」「出荷前」という3つのチェックポイントを作ることで減らせます。安く買うことより、最終的に予定品質の商品を予定日に予定原価で日本へ届けること。それが中国輸入の本当の成功基準です。