中国工場が「同じ品質です」と言っても部材変更は確認する|代替材料トラブルの防止

中国OEMで量産を進めていると、工場から「指定していた部品が入手できないので、同じ品質の別メーカー品へ変更してよいですか」と連絡が来ることがあります。納期を守るために合理的な提案の場合もありますが、「同じ品質です」という説明だけで承認するのは避けた方がよいでしょう。

まず、何が変わるのかを具体的に確認します。メーカー、型番、材質、寸法、色、性能、価格など、旧部品と新部品を比較します。写真だけでは分からない場合は仕様書やサンプルを求めます。

例えば家具の蝶番なら、見た目がほぼ同じでも開閉耐久性や取付寸法が違う可能性があります。キャスターなら耐荷重、車輪材質、ストッパー構造を確認します。金属材料なら板厚や材質変更が製品強度へ影響します。

外観部品の場合は色や質感も重要です。店舗什器100台のうち途中から違う部品へ変更すると、同じ店舗内で外観差が目立つ可能性があります。変更するならロット全体で統一できるか確認します。

さらに、商品によっては部材変更が認証、表示、輸入規制などへ影響する可能性があります。電気部品、化学物質を含む材料、食品接触用途など、法令や安全性に関係する商品では特に慎重な確認が必要です。必要に応じて日本側の専門家や通関業者へ相談します。

変更を承認した場合は、必ず仕様書を更新します。チャットで「OK」と返信するだけでは、次回発注時に旧部品へ戻る可能性があります。図面、BOM、写真などを更新し、新しい版番号を付けます。

価格についても確認します。代替部品が安価になった場合に製品価格が変わるのか、高価になった場合に追加費用が必要なのかを明確にします。工場都合の変更なのか、買手側の仕様変更なのかでも負担の考え方が変わります。

重要部品なら、量産継続前に新部品を使用した完成品を1台作り、写真・動画または現物で確認します。納期が厳しくても、1000台作った後に問題を発見するより短時間の確認を入れた方が安全です。

部材変更そのものが悪いわけではありません。サプライチェーンでは材料の廃番や供給不足は起こり得ます。重要なのは、工場が独自判断で変更しない仕組みを作ることです。「指定材料・部品を変更する場合は事前承認を得る」というルールを仕様書や発注条件へ入れておけば、量産品質の変化を管理しやすくなります。