中国工場の候補を3社まで絞る方法|問い合わせ段階で見抜く対応力と実務力
中国で新しい仕入先を探すとき、最初から1社に決めることはおすすめしません。私たちが実務で考える基本は、まず複数社へ同じ条件で問い合わせ、その中から2~3社を候補として残し、サンプルや詳細見積へ進む方法です。
最初の問い合わせでは、商品写真だけを送り「いくらですか」と聞くのではなく、用途、希望寸法、材質、数量、納品予定、輸出先が日本であることを伝えます。同じ資料を複数社へ送ることで、価格だけでなく回答内容そのものを比較できます。
ここで見るべきなのが担当者の質問力です。優良な工場ほど、図面の不足部分、材質、表面処理、梱包、数量などについて具体的に質問してくる傾向があります。反対に、仕様がほとんど決まっていない段階で即座に非常に安い価格だけを提示してくる場合は、その価格がどの仕様を前提としているのか確認する必要があります。
次に会社情報を確認します。中国の正式な会社名、所在地、統一社会信用コード、工場所在地、主要製品、従業員や設備、生産工程などを聞きます。製造会社と輸出会社が異なる場合もありますので、「実際にどこで作るのか」「契約・送金相手は誰か」「誰が輸出者になるのか」を分けて確認します。
家具や店舗什器なら、木工、金属加工、溶接、塗装、組立、梱包のどこまでを自社工場で行っているかを確認します。全部を自社で行う必要はありません。重要なのは、外注工程を含めて誰が品質と納期を管理するのかが明確になっていることです。
日本向け輸出経験については、「日本へ輸出したことがありますか」だけでなく、どのような商品を、どの程度の頻度で輸出しているかまで聞きます。日本向け経験がない工場でも取引はできますが、日本のお客様が求める外観品質、梱包、書類精度について事前説明が必要になることがあります。
候補を絞ったらサンプルへ進みます。既製品なら現物サンプル、OEMなら試作品を確認し、サンプル費、国際送料、試作期間も比較します。サンプルの品質だけでなく、修正依頼への対応速度も重要な判断材料です。
最終的には、価格、品質、生産能力、納期、コミュニケーション、輸出対応、支払条件を総合して決めます。一番安い工場ではなく「問題が起きたときに一緒に解決できる工場」を選ぶことが、長期的な中国調達では重要です。初回発注は可能な範囲で数量を抑え、実際の生産・検品・出荷まで経験してから取引量を増やす方法が安全です。