中国工場との契約で必ず決めたい納期・品質・支払条件

中国工場との商談はWeChatやメールで素早く進むため、価格と数量が決まった時点でそのまま前金を支払ってしまうケースがあります。しかし発注後のトラブルを減らすには、最終的な取引条件を一度整理して書面化することが重要です。

まず商品仕様を確定します。商品名、型番、図面、材質、色、数量、単価、梱包方法を注文書や契約書と結び付けます。OEMでは仕様書や承認図面を契約資料の一部として扱い、どの版が最新版なのかを明確にします。

次に納期です。「30日で完成」という表現では不十分です。前金着金後30日なのか、サンプル承認後30日なのか、材料確定後なのかによって完成日は変わります。また「出荷日」が工場からトラックが出る日なのか、中国港への搬入日なのか、本船出港日なのかも確認します。可能であれば具体的な完成予定日を記載します。

支払条件については、前金と残金の割合だけでなく、残金を支払う条件を決めます。量産完了後に検品を行う案件なら、「検品合格後に残金支払」という流れを検討します。全額支払後に重大な不良が見つかると、修正交渉が難しくなる可能性があります。

不良対応も事前に話し合います。不良品が発生した場合、再製作、補修、交換部品、次回発注時の相殺など、商品によって現実的な解決方法は異なります。「問題があれば相談する」だけではなく、少なくとも検品方法と連絡手順は決めておきます。

さらに契約主体と送金先を確認します。工場名、契約会社、インボイス発行会社、輸出者、銀行口座名義が異なる場合は、その関係を説明してもらいます。途中で送金先が変更された場合には、既知の連絡方法を使って本人確認することも重要です。

価格交渉の過程も最終条件へ反映します。値下げの代わりに材料や梱包が変更されていないか確認してください。営業担当者との会話では同じ意味だと思っていても、製造現場には別の内容で伝わることがあります。

契約書の目的は相手を疑うことではありません。「何を、どの品質で、何個、いくらで、いつまでに作り、いつ支払うか」を双方が同じ資料で確認できるようにすることです。中国工場との長期取引ほど、この基本を毎回積み重ねることが重要です。