複数の中国工場から商品を集めて一括輸出する物流設計

家具、照明、建材、店舗什器などを中国から調達する案件では、一つの工場ですべての商品を製造できるとは限りません。複数工場から購入し、中国側の倉庫へ商品を集め、一つのコンテナや混載貨物として日本へ輸出する方法があります。

この方法で最初に重要なのが各工場の所在地です。中国は広いため、上海周辺の工場と広東省の工場を同じ倉庫へ集めれば、中国国内輸送費が大きくなる可能性があります。工場単価だけではなく、集約拠点までのトラック費用を含めて仕入先を比較します。

次に完成日をそろえます。A工場が9月1日に完成し、B工場が9月20日に完成する場合、A工場の商品を約3週間保管する必要があります。倉庫保管費だけでなく、商品を何度も積み替えることによる損傷リスクもあります。発注時に各工場へ同じ船積目標日を伝えます。

集荷前には箱数、総重量、容積、集荷住所、担当者、電話番号、集荷可能時間を物流会社へ共有します。大型家具の場合は工場にフォークリフトがあるか、トラックへ積み込める状態かも確認します。

集約倉庫では数量確認、外装確認、ラベル貼付、再梱包、検品などを行うこともできます。店舗案件なら店舗別や施工エリア別に箱番号を付けておけば、日本到着後の仕分けが容易になります。

ただし複数社の商品を一括輸出する場合、商流と輸出書類の整理が必要です。どの会社が輸出者になるのか、各商品のInvoiceをどう処理するのか、輸出申告をどのように行うのかを中国側フォワーダーへ事前確認します。EXWで購入した商品を集めれば自動的に一つの輸出貨物になるわけではありません。

さらに梱包品質を統一します。工場ごとに梱包方法が違うと、コンテナ内で積み重ねにくくなります。壊れやすい商品、重量物、ガラス製品などは積載位置も考える必要があります。

予定船についてはETDから逆算し、各工場へ「何日までに倉庫へ到着させるか」を明確に伝えます。一社が遅れた場合、その工場を待つのか、先行貨物だけで出すのかも事前に判断基準を決めます。

中国国内物流は国際輸送の前段階ではなく、輸入物流そのものの一部です。複数工場調達では、商品価格と同時に集荷・保管・検品・輸出を設計することで、最終的な物流費と納期を安定させることができます。