複数の中国工場の商品を一つにまとめて輸入する集約物流の注意点
中国で複数の工場から商品を調達する案件では、各工場から別々に日本へ送るより、中国国内の倉庫へ一度集約してから一つのLCL貨物やコンテナとして輸出した方が効率的な場合があります。ホテル、飲食店、店舗などの案件では、家具、照明、金物、装飾品を異なる工場から仕入れることがあるため、集約物流は実務上よく検討する方法です。
ただし、複数工場をまとめると管理項目も増えます。最初に決めるのは集約場所です。各工場の所在地、輸出港、国内運賃を比較し、どの倉庫へ集めるのが合理的か物流会社と相談します。広東省と上海周辺など離れた地域の工場を無理に一か所へ集めると、中国国内運賃が高くなることがあります。
次に各工場の完成予定日を揃えます。5工場のうち4工場が完成していても、最後の1工場が2週間遅れれば、先に到着した商品に倉庫保管費が発生する可能性があります。反対に納期が重要なら、遅れている工場の商品だけ別便にする判断も必要です。
集約倉庫へ搬入する前には、各工場へ梱包表示ルールを伝えます。案件名、工場名、商品番号、箱番号、数量、設置場所などをラベルに表示すると、日本到着後の仕分けが容易になります。店舗案件なら『1F厨房』『2F客席』など設置場所別に表示する方法もあります。
また、集約倉庫で何を行うかを事前に決めます。単純に商品を受け取ってコンテナへ積むだけなのか、数量確認、外装確認、再梱包、検品まで行うのかで費用と必要日数が変わります。破損しやすい商品と重量物を同じコンテナへ積む場合は、積載順序や固定方法も重要です。
書類管理にも注意します。複数工場の商品を一つの輸出案件にまとめる場合、誰が輸出者となり、インボイスやパッキングリストをどのようにまとめるかを中国側フォワーダーと確認します。工場への支払会社と輸出書類上の会社が異なる場合など、取引関係を日本側通関業者へ説明できる資料を準備しておくと安心です。
船の出港日から逆算し、倉庫への最終搬入日、検品日、各工場の出荷期限を設定します。工場には単に『月末まで』と伝えるのではなく、具体的な倉庫到着期限を伝えます。
集約物流のメリットは、単に運賃を節約することではありません。複数工場の商品を一度整理し、数量と梱包を確認してから日本へ送れる点にもあります。製造スケジュールと物流スケジュールを一つの表で管理することが成功のポイントです。