中国工場の見積が急に高くなったとき、値下げ交渉の前に確認すること

以前購入した中国商品を再注文したところ、前回より価格が上がっていることがあります。そのとき「前回と同じ価格にしてください」と交渉するだけでは、工場との話が進まない場合があります。まず何が変わったのかを分解して確認することが重要です。

最初に前回と今回の仕様を比較します。寸法、材質、色、部品、表面処理、ロゴ、梱包などが本当に同じかを確認します。日本側では同じ商品だと思っていても、途中の改良によって工場の材料費や加工工程が増えている場合があります。

次に数量です。前回500台だった商品を今回は100台だけ注文する場合、同じ単価にならないことがあります。材料購入、機械設定、印刷、金型段取りなどの固定費を少ない数量へ配分するためです。100台、300台、500台の段階別価格を聞くと、数量による価格差を把握できます。

材料価格が理由と言われた場合は、どの材料がどの程度影響しているのかを聞きます。家具なら木材、合板、鋼材、金具、塗料など、商品原価を構成する主要材料を確認します。すべての詳細原価を開示してもらえるとは限りませんが、値上げ理由を具体化することはできます。

見積条件の違いにも注意します。前回EXWで今回FOB、あるいは前回FOB Shenzhenで今回CIF Tokyoなら単価だけを比較できません。貿易条件と指定場所を統一して再見積を依頼します。

値下げ交渉では、単純に価格だけを下げてもらう方法以外があります。色数を減らす、共通部品へ変更する、包装を簡素化する、発注数量をまとめる、納期に余裕を持たせるなど、工場側の製造コストを下げられる条件を探します。

ただし値下げ後は必ず仕様を再確認します。価格を下げるために板厚、金属厚、塗装、金具、梱包材などが変更されていないか確認してください。見た目が同じでも耐久性や輸送中の破損率が変わる可能性があります。

さらに日本到着原価で比較します。商品単価、中国国内物流、国際運賃、関税、輸入消費税、通関関連費用、日本国内配送を分けて試算します。大型家具では商品単価の数%より梱包容積の改善の方が総原価を下げられる場合もあります。

価格交渉の目的は、工場から無理に安い数字を引き出すことではありません。品質と納期を維持した状態で、どこにコスト削減余地があるかを工場と一緒に探すことです。継続取引ではこの方法の方が、安定した価格と品質につながります。